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2022年11月23日 (水)

みどりの食糧戦略

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20221119_095909_20221123194701お湿りが降りました。小屋にはヤギや鶏、かもが同居していてヤギはすごい迷惑。 

 昨日は関東農政局からお客さんが来られました。みどりの農業戦略の意見交換です。

 みどりの食糧戦略という壮大な目標。有機農業に作付け面積を100万ヘクタールにするそうです。壮大なビジョンで、賛同することもありますが、大規模農業有機農業を推し進める戦略で山間部はおいてけぼりになりそうな気がします。山間部はアグロフォレストリーにでもするのかな。

 100万ヘクタールにするには有機肥料が足りません。人糞の活用まで考えて江戸時代型有機農業にしなければ行けません。

 また、農業の新規参入者を増やさなければ行けません。農地はやる人がいなくて、都市には食べ物に困る人がいて全く世の中おかしい。なんでこんな事になったんだろう。財政破綻しても失業しても食べ物に困らないようにしなければ行けません。農業には出荷場、機械置き場、育苗場、販売先、農業技術、健康な体が必要です。都市農業は畑はあるのに出荷場、機械置き場などが農地法や建築基準法が邪魔をしています。出荷場や農機具置き場は畑に建てる場合、屋根はビニールでないと建築物になるためビニールハウスになってしまいます。農地法の見直しや建築基準法見直し、共同利用できる出荷場、農機具置き場などをみどりの食糧戦略のためにお願いしました。

 有機学校給食についても話合いました。小学校の給食を有機食材に変えようと言う動きがあります。関東農政局のと認識が一致しましたが、現状では学校給食を有機に変えると価格面と野菜などの規格面、サイズなどで生産者側に負担が多く、ほとんどの生産者が脱落してしまいます。よく、耕作放棄地で有機野菜やお米を作り、小学校の給食になんて言う方がいますが、耕作放棄地になってしまうような条件が不利な田畑で農業生産しても採算が合わない場合が多いのです。学校給食の食材に使われるお米は一俵19000円ほどです。耕作放棄地になるような田んぼは水路に水が来なかったり、または湿気ていて機械が沼のような田んぼにはまってしまいったり、稲が倒れ安かったりで5俵くらいか失敗すると3俵以下になります。一反当たりの売り上げが一俵19000円だと5万円から10万円当たりでしょうか。一反当たりの生産費が有機の場合15万円と言われていて完全な赤字になります。

 無農薬で野菜や米ができるのと無農薬で農業が成り立つのとは別次元の問題があります。

 都市で食べ物に困るのに、畑が荒れていくのはやっぱり安ければ良いという消費行動、それから私たちが受けてきた教育にあるのです。

  財政破綻しても失業しても食べ物に困らない社会を。


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